熊本県腎移植者の会会報「つなぐ」 より
大雨警報が発令されている中、いったい何人の皆さんが出席して下さるだろうかと心配していましたが、予想に反して多くの皆様にご参加いただきました。本当にありがとうございました。
第一部総会議事について
〇黙とう
○長期移植者表彰について
移植後30年経過の方から10年経過の方まで、合せて5名の方が表彰を受けられました。
○総会議事について
第1号から第3号議案(昨年度の活動・決算・監査報告)及び第4号・第5号(今年度の活動方針案・予算案)について執行部から説明があり、それぞれ一括審議され、全て承認されました。
講 演
演題 より長い移植腎生着を目指して
~生活習慣について見直そう~
講師 熊本赤十字病院 移植外科部長 山永 成美先生
ご来賓の皆様 福島 考兵様 熊本県薬務衛生課 主幹 濱田 真己子様 熊本県薬務衛生課 参事 吉田 清美様 熊本県臓器移植コーディネーター 宮崎 恵理様 公益財団法人熊本県移植医療推進財団 アイバンクコーディネーター 澤田 愛様 公益財団法人熊本県移植医療推進財団 アイバンクコーディネーター 岩本 利男様 熊本県腎臓病患者連絡協議会 会長 坂梨 安徳様 熊本県腎臓病患者連絡協議会 副会長 |
アンケートの実施について
初めての試みでしたが、日赤の移植外来の通院患者さんたちを対象にして、日常生活についての
アンケートを実施しました。1ケ月に亘る期間を要しましたが、職員さん方のご協力もあって151名
分のアンケートが集まりました。快く応じていただいた皆様方に感謝申し上げます。アンケートの結
果は山永先生にもお渡ししましたが、今回の講演内容にも生かしていただきました。
なお、講演会には50名以上の方が参加され、予想以上の盛況でした。ありがとうございました。
令和6年度に向けて 会長 大 塚 哲也
会員の皆様には日頃から熊本県腎移植者の会の活動にご理解とご協力をいただき心よりお礼申し上げます。皆様のお力をもち
まして令和5年度の活動を無事に終えることが出来ましたことに感謝申し上げます。
この会は1995年(平成7年)に設立され今年で29周年を迎える事になりました。来年はいよいよ節目の30周年になります。会が設立された2年後の1997年に脳死下の臓器提供を可能とする臓器移植法が施工されました。しかし、臓器の提供は本人の書面による意思表示が必須という条件の厳しい法律であったために脳死下の臓器の提供はわずかしかありませんでした。2010年の改正法施行により、本人の拒否の意思がない場合は、本人の意思が不明であっても家族の承諾で臓器移植が可能になり脳死下での臓器の提供が増えていきました。そして昨年2023年には過去最高となる132人の方からの脳死下の臓器提供が行われました。しかし、先進国の中ではまだまだ低いレベルで、米国は日本の80倍の手術が行われています。
最近のニュースでは、移植施設での病床や人員不足のために提供された臓器の受け入れを断念する事態が起きていることが問題になっていました。これを受け、臓器移植を考える議員連盟が脳死下の臓器提供の大幅な増加にも対応できるよう、移植施設の体制強化を柱に据え、移植施設に支払われる診療報酬の増額を含めた見直しや施設間の連携を具体策として盛り込んだ案を政府に提言するという記事が載っていました。国が動かなければ事は大きく動きませんが、臓器移植に関しては明るいニュースではないかと思います。
移植者の会としましては、これからも移植医療の普及啓発や長期生着のための色々な情報を発信し、また、会員皆様の様々な悩みに関しましてもご相談にのっていきたいと思っていますのでご遠慮なくご連絡頂きたいと願っています。
最後になりましたが、暑い日が毎日続いています。会員の皆様には体調管理に十分気をつけ、これからの季節を過ごしていただきたいと思います。
本年度もどうぞよろしくお願いいたします。